カタ3「笑わせる話」
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「笑わせる話」を描くのに適した「カタ」はたくさんのパターンがあるので、その中から使いやすい「カタ」をひとつ紹介。
目次
このカタは主人公の状況がジグザグに進んでいく。
「序」から「破」にかけて主人公の状況がジグザグに進み、最後の「急」で一気に転落する。
主人公ともう一人のキャラクターが意地の張り合いをしているような状況を想定してほしい。
たとえば銭湯で、二人の極道が自分の犯罪歴を語っている。
相手が中学のころに番長とケンカをしたと言えば、主人公は学校一校をまるまる制圧した…と語る。
それを聞いた相手が今度は、ナイフで人を刺して病院送りにしたと言うと、主人公は三十人を滅多刺しにした…という。
こうやって話が大きくエスカレートする展開を、9 回ほど行う。
できれば、荒唐無稽なほど話が大きくなった方がいいだろう。
そして、荒唐無稽なほど話が大きくなったことで、主人公はその話の責任を取らなければならなくなる。
責任を取る……というのが最悪の結末というわけだ。
話がどんどんエスカレートしていく様子と、エスカレートすればするほど、実は主人公の立場が悪くなっていく……というギャップがおもしろさを生む「カタ」だ。