カタ2「怖い話」「泣かせる話」
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「怖い話」「泣かせる話」を描くのに適したカタ。
目次
「怖い話」と「泣かせる話」ではジャンルが異なるように思えるが、実は同じカタで書くことができる。
「序」「破」「急」における主人公の状況は、「成功の達成感」「困難への挑戦」を描くのに適したカタと180°逆。
「序」で「主人公にとって“ちょっと”悪い状況」が訪れる。
たとえば怖い話なら「階段から落ちてケガをする」、「泣かせる話」なら、「つまらないことで親子ゲンカをしてしまう」などだ。
プチ活躍、プチハッピーならぬ、プチトラブル、プチアンラッキー。
このちょっとした不幸まで主人公の状況は悪い状況が続いていくが、プチ不幸に遭うことで主人公の状況が一転。今度は順調に出来事が展開していくわけだ。
そして「破」では、主人公の状況が「最高の状況」になるもののさらに状況一転、「最悪の結末」めがけて大転落していく。
この「カタ」でもやはり、話の中盤で主人公が何かに気づく。
ただ気づくのは「テーマ」ではなく、「偽りのテーマ」だ。
たとえば、怖い話なら「幽霊を供養した方がいい」だとか、「泣かせる話」なら「都会でゴージャスな生活をするのが幸せ」だとか。
これらは「偽りのテーマ」なので、ラストでひっくり返される。怖い話なら「幽霊を供養した方がいい」ということで供養したものの、供養したにも関わらず心霊現象が増え続け、最後には主人公が祟りで死んでしまう……などだ。